麻疹・風疹・水痘・ムンプス(流行性耳下腺炎)抗体検査
過去にそのウイルスに感染していたかを調べる検査です。
ウイルスに感染すると形成されるタンパク質(抗体)が血液中に存在するかを調べます。
体内に抗体ができるまでには時間がかかり、現在そのウイルスに感染していないことの検査に用いることは難しいとされています。
ウイルスに感染した場合だけでなく、ワクチンを打ったことによって抗体ができた場合にも陽性となります。
(-):十分な免疫なし
十分な免疫がないと思われます。予防接種をお勧めします。
(±)~(+):基準を満たさない
現時点では、麻疹に対する十分な免疫がない可能性があります。(基準を満たす抗体価を維持することが望ましいと言われています。)追加の予防接種をお勧めします。
(+):十分な免疫あり
十分な免疫があると思われます。現時点でワクチン接種の必要はありません。
※年月が経つにつれて免疫力は下がることもあります。
抗体とは
抗体とは免疫グロブリンというタンパク質のことです。
異物が体内に入るとその異物にある抗原(細菌やウイルスなどの異物)と特異的に結合する抗体(抗原を攻撃する物質)を作り、異物を排除するように働きます。
抗原が体内に入ることを感作といい、最初の感作では抗体はゆっくりつくられます(一次応答)が、2回目以降の感作では、大量の抗体がただちにつくられるようになります(二次応答)。
抗体の種類
IgG:血液中に多く存在し、細菌や毒素と結合する能力が高く、血中にとどまる時間も長い抗体です。
IgM:特定の抗原に初めてであったときにB細胞からすばやく作られ、感染の初期に働きます。
IgA:血液中よりも腸管や分泌物に多く含まれていて、鼻や目などの粘膜などから細菌などが侵入するのを防ぐ役割を担っています。
IgD:扁桃腺と上気道組織にある抗体産生細胞が放出しており、呼吸器系の免疫に作用していると考えられています。
IgE: 肥満細胞(マスト細胞)に結合してアレルギー反応を起こします。
予防接種
ある病原体に感染すると、生体にはその病原体と特異的に結合できる「抗体」を産生し、病原体を無毒化することによって生体を防御する作用があります。
この抗体の産生を誘発するものを「抗原」とよび、抗原がこの産生された抗体と反応することを抗原抗体反応といいます。
生体のもつ抗体産生を利用して病原菌による発病を防ぐことを利用したのが予防接種です。
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