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TMC医療ニュース(24年7月3日号)

2024年07月03日

TMC医療ニュースでは現在の〈医療・健康〉関するトレンド・お役立ち情報を発信しています。

 

◆感染動向調査まとめ 【Medical Tribune 感染症 Weekly Report】

手足口病2万例目前、定当が警報水準に【感染症動向調査第25週:6月17~23日】

https://medical-tribune.co.jp/rensai/2024/0702563549/

 

◆劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)の報告数が増加しています

我が国の本年のSTSSの報告数は、6月18日公表の速報値で1019人となり、1999年に統計を取り始めて以降最多であった昨年の報告数(941人)を既に上回っています。

STSSの原因となる溶血性レンサ球菌には、多くの種類があり、一般的には急性咽頭炎などを引き起こす細菌として知られていますが、非常にまれに敗血症を伴う重症感染症を引き起こすことがあります。そのメカニズムはまだ解明されていません。

STSSの患者数が増加している理由は必ずしも明らかではありませんが、2023年の夏以降、A群溶血性レンサ球菌による急性咽頭炎の患者数が増加していることが要因の一つである可能性があると考えられています。

(STSSの原因となる菌種としては、A群、B群、C群、G群レンサ球菌が主なものとして知られています)。

STSSに限らず、多くの感染症の予防には、手指衛生や咳エチケット、傷口の清潔な処置といった、基本的な感染防止対策が有効です。

 

◆脂肪肝画像から発がん予測=AI解析でリスク数値化―東京大など【時事メディカル】

東京大学などの研究グループは20日までに、脂肪肝の画像から発がんリスクを予測する人工知能(AI)モデルを構築したと発表した。採取した肝臓組織の画像から、AIが発がんリスクを数値化。症状が進行した「肝線維化」が起きる前でも、肝がんの発症予測などが可能になったとしている。

中性脂肪が肝臓にたまる脂肪肝は、肝不全や肝がんにつながる場合もある。肝線維化が発症リスクの判断指標となるが、脂肪肝では線維化が進んでいない状態でも、肝がんに至るケースが報告されている。

研究チームは、全国9カ所の医療機関で肝臓の一部を採取して顕微鏡で調べる「肝生検」を受けた2432人の患者について、スキャナーで取り込んだデジタル画像を収集。生検後7年以内に肝がんを発症した46人と未発症の639人を抽出し、一部患者の画像をAIの深層学習に用いた上で、診断の予測精度を検証した。

その結果、AIによる発がんと非発がん例の正解率は82.3%。医師が生検で判断した場合は78.2%で、同等の精度だった。

また、AIは強い炎症で細胞異型が生じたり、脂肪肝が進行したことで脂肪の沈着が少なくなったりした症例などを、将来の発がんリスクとして判断。軽度の肝線維化から実際に発がんした症例のうち半数を、高リスクと予測していた。

研究チームの建石良介・東大大学院医学系研究科准教授は「胃や腸の粘膜生検の病理画像から、将来の発がんリスクを予測するAIモデルを作成することも可能だ。脂肪肝診療のさらなる発展だけでなく、他疾患への応用も期待できる」と話している。論文は5月20日、米国の肝臓病専門誌「ヘパトロジー」オンライン版に発表された。

 

◆健康被害報告、9月から義務化=機能性表示食品見直し―消費者庁【日経デジタルヘルス】

小林製薬の紅麹(べにこうじ)製品を巡る健康被害問題を受け、消費者庁は27日、機能性表示食品の届け出事業者に対し、9月1日から健康被害情報の報告を義務化する方針を固めた。関連する内閣府令改正案を消費者委員会に諮問した。
改正案では、医師が診断した健康被害情報を把握した事業者に対し、因果関係が不明な段階でも保健所などに速やかに情報提供することを義務付ける。小林製薬が問題を把握してから公表までに約2カ月かかったことを踏まえた。

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